概要
新しいメールサーバーとしてProton mailとSimpleLoginをを試してみました。
メールサーバーについて
私は、自分で管理しているいくつかのドメインをメールアドレスとして利用しています。メールアドレスとして利用するには、メールサーバーが必要です。自分でメールサーバーを運用する方法もありますが、私はメールサーバーを運用している会社のサービスを利用することにしています。これは、メールサーバーの設定が面倒だったり、ブラックリスト入りした際の対処をしたくないという理由があるためです。
以前は、あるレンタルサーバが提供しているメールサービスを利用していました。しかし、このレンタルサーバーの利用をやめることにしたため、メールサーバーも別のものを利用することにしました。
Proton mail
私が選んだメールサービスはProton mailです。Proton mailは、セキュリティを重視したメールサービスです。スイスの会社によって運営されており、メールの文面は暗号化され保存されるため、Proton mailの運営会社がメールを確認することはできないようになっています。また、データを他社と共有しないポリシーを定めているため、利用者のデータを利用して運用されておらず、基本的に有料で利用をしなければなりません。無料版もあるのですが、容量が1GBであったり、独自ドメインが利用できなかったりということで、私の利用には適さなかったです。
Proton mailを利用した理由は、やはりセキュリティに対する姿勢が良いと思ったからです。データ利用に関するポリシーを定めて、データを他社と共有をせず、そもそものメールデータを暗号化して保存することで、運営企業ですら見ることができないようにしているという姿勢に好感が持てました。
Proton mailを利用してみたところ、利用前では気づきにくいところで不満に思うこともありました。その不満の大きな所は、機能の不足です。運営企業がメールの文面を確認できないということで、フィルタ機能で文面に応じた操作ができません。しかし、送信者や宛先、件目によるフィルタは可能なので、その部分を利用してフィルタをすることは可能でした。
また、メールの転送機能や、外部のメールサーバーを利用してメールを送る機能が無いというものがあります。一部のGmailなどについて、Gmailのメールサーバを利用するようにして、Proton mailから全てのメールを送られるようにしようと思ったのですが、そのようなことはできませんでした。
しかし、機能の不足はありますが、メールとして利用する際に必要となるような最低限の機能はあります。また、セキュリティに対する意識を高く持ちたいと常々思っている私としては、企業の姿勢がとてもよく合います。
Simple Login
Proton mailを利用していると、Simple Loginという外部のサービスと連携できることが分かりました。こちらも結構便利でしたので、紹介したいと思います。
Simple Loginは、Proton mailが買収したサービスで、使い捨てできるメールアドレスを生成するサービスです。生成したメールアドレス宛にメールが送られると、あらかじめ設定したメールアドレスにメールを転送します。
iCloudの非公開メールアドレスなどに近いサービスですが、他のサービスと異なるのは、独自ドメインが使えたり、生成したメールアドレスからメールを送信することができるというものです。何か返信をしなければならないメールが送られてきた際に、そのメールに返信できるということで重宝します。
Proton mailと連携できるということで、私はProton mailのUnlimitedプランを利用しているのですが、このプランではSimple Loginの有料の機能を全て使うことができます。具体的には、無料では10個までに制限されているメールアドレスの数が無制限となったり、独自ドメインが使えたり、転送先のメールアドレスを複数利用できたりということです。
私はドメインについて結構な数を持っていたので、とりあえず持っているドメインについてSimple Loginに登録して、メールを転送できるようにしています。ドメインについてCatch-allも設定可能なので、メールを取り逃すこともありません。Proton mailよりもこちらのSimple Loginの方を便利に使っているかもしれません。
さいごに
Proton mailとSimple Loginをどのように使っているか、さらに使ってみた感想を書いてみました。
セキュリティが高いのは良いのですが、機能が不足していると感じる部分があったのは残念です。しかし、使えないというわけではないので、そのまま使っています。
参考になれば嬉しいです。