概要
Debianのインストール時に、シリアルコンソールを有効にしてインストールする方法を紹介します。
環境
- Proxmox Virtual Environment 6.2
- Debian 12
やりたいこと
自宅でProxmox VEを利用してLinuxの仮想マシンを動かしています。
この仮想マシンにLinuxをインストールする際に、パスワードの設定等、コピーアンドペーストを利用したくなりました。
しかし、Proxmox VEのデフォルトの接続方法であるnoVNCでは、コピペができません。
そこでシリアルコンソールを有効にして、xterm.jsで接続を行い、コピペができるようにしました。
方法
私はサーバーとしてDebianを使っているので、Debianを例に説明します。他のDebian系のLinux(Ubuntu等)でも、似たような方法で、シリアルコンソールを利用できるかと思います。
最初に、作成した仮想マシンに対してシリアルポートを追加します。これを追加しないと、OSでシリアルコンソールを有効にしたとしても使えません。
追加方法は、仮想マシンの「ハードウェア」>「追加」>「シリアルポート」を選択します。これで追加できました。
これで、仮想マシンでシリアルコンソールを使う準備ができました。
このあとは、シリアルコンソールを使うようにインストーラーを起動します。
- 仮想マシンを起動します。仮想マシンの起動後、DebianのインストーラーISOを読み込み、インストール方法を選択する画面を表示させます。
- その画面から、 「Help」を選択します。
- Helpの選択後、
install console=ttyS0,115200n8
と入力してコマンドを実行します。
これで、シリアルコンソールでインストーラーが起動します。
さいごにxterm.jsで仮想マシンにアクセスすることで、コピペ等が行えるようになります。
さいごに
noVNCでコピペができないとユーザーのパスワード等を入力するのが面倒なので、シリアルコンソールを経由することでコピペ可能になりよかったです。
Spiceを使う方法もありますが、Spiceのクライアントをパソコンにインストールするのが面倒だったので、ブラウザだけで完結するのであれば、手軽で使いやすいです。
同じ悩みを持つ方々の参考になれば嬉しいです。