レンタルサーバーでCloudflareを使おうとしてやめた理由
概要
レンタルサーバーで利用していたWordPressを動かしていたサイトにCloudflare CDNの設定をしようとしてやめました。
なぜやめたのかについて書きました。
レンタルサーバーについて
Webサイトを自分で実行する方法として、レンタルサーバーを利用する方法があります。私も、ブログシステムであるWordPressを動かすために、ConoHa Wingという名前のレンタルサーバーを利用しています。
レンタルサーバーの中には、WordPressなどの特定のソフトウェアに特化したものがあります。実際に私が利用しているConoHa Wingがそのようなサービスとなっています。特化している利点として、サーバーのチューニングがされているため、動作が高速であったり、不具合が少なかったりということがあります。
今回、ConoHa WingでのWordPresの動作を高速化するために、CloudflareというCDNを利用することにしました。CDNを利用することで、画像やCSS、JavaScriptなどのファイルの配信を高速化して国内だけでなく国外からのアクセスでも、高速にデータを返すことを目的としています。
Cloudflareを設定してみたら
CloudflareのCDNを利用してみると、あることに気づきました。WordPressのブログに掲載していたGoogle Adsenseなどの広告の収益が下がるということです。
なぜそのようなことになるのか調べてみると、CloudflareのCDNに原因があると分かりました。
Google Adsenseなどの広告では、サイトにアクセスした人のIPアドレスをもとに広告のターゲティング(その人に合った広告を掲載)を行うのですが、CloudflareのCDNを利用する場合、このIPアドレスが正しく広告配信時に伝わらず、効果的な広告が掲載されないということのようです。
この問題を解決方法自体は、ちゃんとCloudflareのサポートページに書かれています。
対策としては、Webサーバーの設定を修正して、正しくWebサーバーがIPアドレスを認識できるようにするというものです。
ちなみに、広告を表示するのはブラウザ側で実行するJavaScriptなので、サーバーがIPアドレスを正しく認識できているのかどうかは関係ないように思えるのですが、少なくともGoogle Adsenseでは、サーバー側で正確なIPアドレスを認識できている必要があるようです。
しかし、レンタルサーバーでは、上記にあるような対策ができないというものが多くあります。例えば、私が利用しているConoHa Wingでは今回の対策はできません。ConoHa Wingで上記の設定ができないというのが理由です。
cloudflare CDNの利用をやめた
今回のことがあったため、私はCloudflare CDNの利用をやめることにしました。やはり、広告収入が下がるのは、なるべくならば避けたいです。また、私のレンタルサーバーの環境では、とりあえずのところCloudflareを使わなくてもそれなりの速度が出ており、Cloudflareを使わなくなったからといって、何か困ることがあるわけではないというのも理由としてあります。
このように、レンタルサーバーは設定が分かりやすく使いやすいのですが、少し変わったことをしようとしても、できないということがよくあります。細かい設定などがしたい場合は、VPSなど柔軟な設定が可能なサービスを利用する必要がありそうです。
さいごに
もちろん、広告を掲載していないWordPressのサイトを運営していたり、広告収入をあまり気にしていないサイトを運営している場合は、今回のデメリットを許容しつつ、CloudflareのCDNを設定することも可能です。
しかし、レンタルサーバーによっては、広告収入が下がるデメリットのため、Cloudflareを利用するときは慎重になった方が良さそうです。少なくとも私は利用をやめました。今後、レンタルサーバーを追い出されるようなことがあったり、アクセス等が増えてレンタルサーバーのスペックでは運営できないというようなことがあったら、VPSなどに移ってCloudflareを設定したいと思います。