概要
macOSでウイルス対策ソフトとしてESETを利用していると、利用しているVPNが時々途切れるという問題に遭遇しました。
ここでは、この問題の解決方法を紹介します。
環境
- macOS Ventura
- ESET Cyber Security Pro
VPNについて
私は、よくVPNを利用しています。VPNを利用する理由は、IPアドレスを隠して広告のターゲティングを防いだり、私が利用しているプロバイダが通信先を見て帯域を制限しているようなので、それを回避するために利用しています。
VPN自体は、比較的昔からある技術で安定性も高いのですが、macOSでESETのウイルス対策ソフトを利用していると、VPNの接続が定期的に途切れて再接続を繰り返すという問題に遭遇しました。
おそらくですが、セキュリティの向上のためにESETが行っている処理が悪さをしている可能性が高いです。実際、ESETの設定を見直すことで私の環境では問題が解決しました。
解決方法
ここからは、私が実際に行ったESETの設定について説明します。注意点として、私が利用しているVPNは、NordVPNというものです。NordVPN以外のVPNサービスでは、このような問題に遭遇しなかったり、設定をしたとしても、解決しない可能性があります。また、ファイアウォールに穴を空けるため、設定をすることでセキュリティが落ちてしまうということがあります。
ESETでは、ファイアウォールと呼ばれる機能で、macが行っている通信を監視しています。おそらく、この監視によって、VPNの行う通信が不正なものとしてブロックされるというのが原因で問題が起こっているようでした。
そのため、設定を変更することにしました。
設定の変更は、ESETの管理ウィンドウから行います。管理ウィンドウを起動後、「設定」>「パーソナルファイアウォール」を選択します。
次に、パーソナルファイアウォールと書かれている右側にある、設定ボタンをクリックします。そうすると、ファイアウォールに関する設定の一覧が表示されるので、そこから追加でVPNを行うアプリケーションの通信を許可する設定を行います。
設定を追加する際に注意することとして、プロファイルの選択があります。ESETでは、ホーム、パブリック、ワークという3つのプロファイルがあり、それぞれで設定が独立しています。つまり、現在利用しているプロファイルに設定を追加する必要があり、それ以外のところに追加したとしても、意味がありません。現在利用しているプロファイルが分からなかったり、全てのプロファイルでVPNを利用したい場合などは、全てのプロファイルに設定を追加する必要があります。ちなみに、私は全てのプロファイルに設定を追加しています。
追加の際は、最初にアプリケーションを選択します。私の場合は、NordVPNというアプリケーションですので、それに関する設定を追加しました。それに合わせて、名前もNordVPNとしています。お好みに合わせて変更してください。
次に、上り下り両方の通信を許可するようにしました。
さらに、通信のプロ所ルとして「TCP & UDP」を選択して進みます。
最後に、宛先として「ローカルネットワーク」を選択します。
これで、ひとつめの設定の追加が終わりました。さらに同様のことをもう一度行い、前では「ローカルネットワーク」としたところを、今度は「インターネット全体」としたものを追加します。
これで、設定は終わりです。
私の環境では、このような設定を行うことで、VPNの通信が急に途切れて再接続を繰り返すということがなくなりました。
さいごに
現在、セキュリティ対策ソフトはほぼ必須のものとなりつつありますが、セキュリティのために不便を被ることもあります。正直なところ、なるべくこのような設定をせずとも、問題が発生しなければと思います。
今回はファイアウォールにVPNに関する設定を追加することで対処しました。そのため、セキュリティとして、穴を空けるというのに近い対処方法でもあります。
同じような悩みを抱える人の参考になれば嬉しいです。