概要
みなさんは、Jupyter Labを使用していますか。
Jupyter Labは主に分析を目的に使われるわけですが、分析の結果について他人に教えると言うことが多々あります。
そのような場合に、Jupyter Labのノートブックを渡すという手もあるのですが、なるべくならばJupyter Labの環境が整っていない人でも確認できるように、PDFの形式にしたいです。
ここでは、Jupyter Labで実行したプログラムや出力結果をPDFとして出力する方法について説明します。
環境
- Jupyter Lab 2.2.9
PDFへの出力方法
Jupyter Labでは、直接PDFへの出力がサポートされているのですが、内部でPandocを使用しており、さらにPandocではLaTeXを使用しています。しかしPandocのインストールは簡単なのですが、LaTeXのインストールは面倒です。そのため、このように直接PDFを出力するのは大変です。また、LaTeXに読み込ませるファイルの出力が日本語には対応していないため、この方法ではうまくいきません。
そこで、直接PDFとして出力するのはやめて、一度別のファイルとして出力した後にPDFへ変換するという方法でPDFファイルを作成します。
この場合、LaTeXの形式でTeXファイルを出力して、日本語を出力できるように変更してPDFに変換する方法と、HTMLとして出力した後に、ブラウザの印刷機能を利用してPDFに変換する方法のふたつがあります。
実は他にも方法があるのですが、私はあまり使わないのでここでは説明しません。
TeXを使用する場合、TeXは組版のシステムであるため、出力結果を細かく指定することができます。しかしTeXファイルを利用する方法は、TeXの準備が整っている必要があるため、面倒です。
そのため、私は普段、HTMLとして出力した後にPDFへ変換しているので、ここでは、HTMLとしてPDFに変換する方法について説明します。
HTMLからPDFへ変換
最初にHTMLの出力を行います。
HTMLへの出力は、Jupyter Labでノートブックを開いた後に、上部のメニューから「FIle」>「Export Notebook As」> 「Export Notebook to HTML」を選択します。
こうすることで、ノートブックのプログラムと出力結果をHTMLとして取得できます。
次にHTMLのファイルからPDFを作成します。
PDFの作成には、ブラウザを使用します。ブラウザについては、私はChromeを使うことが多いです。
まずChromeでHTMLファイルを開きます。
その後にChromeの印刷機能を実行します。
印刷機能では、プリンターで印刷する他にPDFとして保存することもできるので、この機能を使用してPDFで保存します。
これで、Jupyter Labのプログラムと実行結果をPDFとして保存できました。
さいごに
直接PDFとして保存できたら便利なのですが、そういうわけにはいきませんでした。
少々遠回りではあるのですが、この方法が良さそうです。