ConoHa VPSでIPv6アドレスを使う方法(Debian)
概要
ConoHa VPSに動作させていたDebianについてIPv6アドレスを使うように設定しました。
このときの設定方法について紹介します。
環境
- Debian 11.8
IPv6対応について
私は、ConoHa VPSでサーバーを動かしています。このサーバーのOSはDebianです。
ConoHa VPSでは、IPv4アドレスの他にIPv6アドレスを使うことができます。しかし、このIPv6アドレスの利用は、デフォルトでは有効になっておらず、最初に自分で設定をする必要があります。
この設定は、私が利用しているDebianだけに限らず、UbuntuやCentOSなど、他のOSを利用していても必要です。
調べてみると公式には、CentOSでのIPv6利用の方法が紹介されていたのですが、Debianのものはありませんでした。
そこで、ここではDebianを利用している際にIPv6アドレスを使えるようにする方法について説明します。
設定
最初に、サーバーにSSHなどでログインします。
サーバーにログイン後、/etc/network/interfaces.d/50-cloud-init.cfg
ファイルを編集します。このファイルは、OSの起動時のネットワーク設定に使われるものです。デフォルトでは、IPv4に関する設定のみ記述されているため、そこにIPv6の設定を追加します。
# This file is generated from information provided by the datasource. Changes
# to it will not persist across an instance reboot. To disable cloud-init's
# network configuration capabilities, write a file
# /etc/cloud/cloud.cfg.d/99-disable-network-config.cfg with the following:
# network: {config: disabled}
auto lo
iface lo inet loopback
auto eth0
iface eth0 inet dhcp
iface eth0 inet6 auto
最後に追加したiface eth0 inet6 auto
がIPv6に関する設定です。インターフェース名がeth0でない場合など、状況に応じて適宜修正してください。IPv6アドレスなどの情報はDHCPで取得します。このようにした場合、ConoHa VPSのコントロールパネルから確認できる16個のIPv6アドレスのうち、一番上のひとつが割り当てられます。
追加した後は、ネットワーク設定を反映させます。
sudo systemctl restart networking
設定に間違いが無ければ、これによりIPv6で通信可能になりました。現在サーバーに割り当てられているIPv6アドレスを知りたい場合は、次のコマンドで確認できます。
ip address show
2: eth0: <BROADCAST,MULTICAST,UP,LOWER_UP> mtu 1500 qdisc pfifo_fast state UP group default qlen 1000
link/ether **:**:**:**:**:** brd ff:ff:ff:ff:ff:ff
altname enp0s3
altname ens3
inet ***.***.***.***/23 brd ***.***.***.*** scope global dynamic eth0
valid_lft 68300sec preferred_lft 68300sec
inet6 ****:****:****:****:****:****:****:****/128 scope global
valid_lft forever preferred_lft forever
設定したインターフェース名のinet6から始まる行にIPv6アドレスが記述されていれば正常に動作しています。
さいごに
私は、IPv6で接続可能なWebサイトを用意するために、IPv6の設定を行いました。最近はキャリアの回線など、IPv6アドレスが自動で割り当てられるネットワーク環境を多くあるため、IPv6でアクセス可能なWebサイトを用意しておけば、高速にアクセスできるなど、利点があるのかなと思っています。
IPv6の利用は、自分自身で設定しなければなりません。この記事が設定をする際の参考になれば嬉しいです。