技術書の写経について思ったこと、気を付けること

目次

概要

私はあまり技術書の写経をすることはないのですが、時間に余裕があったので写経しながら本を読み進めるということをやってみました。しかし、その写経でとても苦労しました。

ここでは、その感想について書きました。

技術書の写経

新しい技術を覚えたり、現在の知識を深めたりする方法のひとつとして、技術書の写経があります。ここでいう写経はあくまでも本の内容の一部を書くということで、本来の意味の仏教の経典を書き写すということではありません。特にここでは、プログラミングに関する本のソースコードを書いて実行するということを意味しています。

本自体は、読むだけでも知識を得られるので効果はありますが、写経として実際にプログラムを実行してみることで理解がより深まるという狙いがあります。

しかし、今回私が写経をしてみた本で写経がとても大変だったという経験をしました。なぜ大変だったのか、写経をするべき本、しないほうがよい本という気付きを今回得られたので、そのことについて書きたいと思います。

得られた経験

今回写経をしてみて、とても大変に感じました。その理由は、本に書かれているソースコードが古いというものでした。

機械学習に関する内容の本で、Pythonのソースコードが書かれていたのですが、利用しているライブラリのバージョンが古く、最新の環境では使えないメソッドを多数利用しているため、現在の環境に合わせてソースコードを書き換える必要がありました。

そもそも、Pythonや利用しているライブラリに対する深い知識があるのであれば、今の環境に合わせてソースコードを書き換えることができるはずです。しかし、そもそもそれだけの知識があれば、本を読んでいません。そのため、本の内容をそのまま入力するだけではエラーが発生して実行することができず、本の内容とは別に色々と調べる必要があり、読み進めるのにとても疲れました。本に書かれている知識などは汎用性のあるもので、現在でもつかうことができるものでしたので、ソースコードの内容が古いということがとても残念でした。

このようなことから得られた経験は、写経に向く本、向かない本があるということです。ま本の内容自体はサンプルソースコードが多いものでしたので、写経に向く本だと思ったのですが、今回読んだ本は写経に向きませんでした。

つまり、重要な部分は本自体が写経に向くかどうかということと、ソースコード自体が写経に向くかどうかということです。

この部分の見極めに失敗すると、時間をかなり無駄に過ごします。私の場合は、幸い本に書かれている知識部分は良い内容でした。知識部分だけを参考にするということで見切りをつけて読むことで知識を身に着けることができました。

さいごに

このようなことから、本の写経には良し悪しがあるということが分かります。今回は良い経験を得られました。

せっかく技術書を読んでいるならば、余計な苦労を背負い込むことなく、その本の使い方を見極めて時間を有効活用するということが重要だと思います。